液晶解析法とは?半導体を開封・断面研磨してから見る超マニアックな解析方法②

液晶解析法(液晶塗布法/液晶法)とは、発熱解析の手法の一つで液晶の相転移を利用した解析方法です。

相転移とは『固体⇔液体⇔気体』というような温度による物質の状態変化のことを言います。

発熱解析は『電気を流したときの半導体の故障・不良箇所の発熱でその位置を調べる』解析方法で、他にロックイン赤外線発熱解析(LIT/Lock-in Thermal Emission)などがあります。

液晶解析法(液晶塗布法/液晶法)は具体的にどんな方法なの?

半導体の解析方法は大きく2種類に分けられます。

1.パッケージを開封しないで壊さずに解析する方法
2.パッケージを開封して内部を解析する方法

液晶解析法はパッケージを開封して内部を解析する方法の一つです。

▼手順▼

  1. まず半導体を開封して全体に液晶を塗りたくります。
  2. 顕微鏡で観察すると、安定状態の液晶は光を通すのでしっかり見えます。

    【発熱する前】

     光 光 光
      ↓ ↓ ↓
    個 液 個 液
    個 液 個 液
    個 液 個 液
      ↓ ↓ ↓
     光 光 光
     半導体(IC)

    (光が通りやすいからICがよく見える)

  3. 次に電気を流します。すると異常箇所で発熱し、相転移(個体⇔液体の状態変化)を起こします。
  4. このとき液体と固体の配列がランダムになって光を通さない部分が出来ます。

    【発熱した箇所】

     光 光 光
      ↓ ↓ ↓
    個 液 液 個
    液液 個  個
    個 個  液液
     ↙   ↘
     半導体(IC)

    (光が通りにくいからICがよく見えない)

    発熱前は個体と液体の配置が整列されてたけど、発熱して状態変化が起こると光が通らなくなるんです。

  5. この状態で偏光顕微鏡(光をまっすぐにしか通さない顕微鏡)で観察すると、相転移した箇所(光をまっすぐ通さない不良箇所)を発見することができます。

液晶解析法(液晶塗布法/液晶法)のメリットは『低価格』『コストがかからない』という点です。

デメリットとしては『液晶を塗る手間がかかる』『ピンポイントで異常個所を絞りにくい』という点です。

これらの特徴をしっかり把握して、状況に合わせて使い分ける必要があります。

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