SEM・TEMの違いとは?STEM(走査型透過電子顕微鏡)ってなに?食べれるの?

SEM(Scanning Electron Microscope/走査型電子顕微鏡)TEM(Transmission Electron Microscope/透過型電子顕微鏡)の大きな違いは『外側を見るか、内部を見るか』です。

SEMが外側を見るのに対し、TEMが内部断面の解析をします。

STEM(Scanning Transmission Electron Microscope/走査型透過電子顕微鏡)はTEMが進化したもので、より広い範囲を観察できます。

SEM・TEM・STEMに共通してること

  1. ものすごく小さな物質も拡大できる
    どちらも超小さい範囲を観察できます。どれくらい小さいかというとnm(ナノメートル)単位です。

    1nm=1/1,000(千分の1)μm=1/1,000,000(百万分の1)mm=1/1,000,000,000(十億分の1)m

    ※μm:マイクロメートル

  2. 半導体のパッケージを開封しないと内部が見れない

    半導体の解析方法は大きく2種類に分けられます。

    ①:パッケージを開封しないで壊さずに解析する方法
    ②:パッケージを開封して(溶かしたり削ったりして)内部を解析する方法

    SEMもTEMも『パッケージを開封して内部を解析する方法の一つ』です。

SEM/Scanning Electron Microscope/走査型電子顕微鏡

SEMは電子ビームを観察物の表面に発射(走査)して、一次電子と二次電子の動きを観察する装置です。

  1. 一次電子とは
    反射したビームの電子。物体の位置(座標)を細かく観察できる
  2. 二次電子とは
    表面から放出される電子。もともと観察物の内部にあった電子が電子ビームのエネルギーを受けて物体外にもれ出したもので、物質によって電子の漏れ出し方がちがう

TEM/Transmission Electron Microscope/透過型電子顕微鏡

電子ビームで対象を観察するのはSEMと同じだけど物質をすり抜けた電子線の強弱から内部の構造を観察するのがTEM(Transmission Electron Microscope/透過型電子顕微鏡)です。

電子が物体を透過=すり抜ける、だから『透過型電子顕微鏡』と言います。

TEMは扱うのが非常に難しいです。故障箇所と思われる箇所ギリギリまで半導体を削らないと、TEMでしっかり観察できません。その断面まで削るのが非常に大変なんですよ。

どれくらい大変かというとnm(ナノメートル)=1/1,000,000(百万分の1)mmの世界で削らないといけない世界です。

削り過ぎると観察範囲がなくなります(泣)だからほんと大変なんですよね~。

SEMとTEMの違いは㈱東海電子顕微鏡解析さんのホームページがさらに詳しく紹介しています。ぜひ参考にどうぞ!

→SEMとTEMの違いがさらに詳しい!㈱東海電子顕微鏡解析さんのHPはこちら

STEM/Scanning Transmission Electron Microscope/走査型透過電子顕微鏡

STEMはTEMとほとんど同じなんですが、観察範囲が半導体一部ではなく半導体全体をスキャンして見たい部分だけを拡大して観察できるのが特徴です。

どこがぶっ壊れているのか、nm(ナノメートル)単位で特定できてればTEMでもいいんですけど、ずっとnm(ナノメートル)単位で観察してたら大変ですよね?毎回そんな特定できるわけ無いですよね?

そんなデメリットを補うのがSTEMです。STEMは全体をスキャンして、見たい範囲を拡大できます。その拡大した箇所の内部を観察する装置がSTEMでございます。

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